時は流れて

昨年の今頃は、辛く苦しい戦いばかりで、とにかく早くシーズンが終わってほしいと願ったものだ。

 

3月の頭にはノリッチを2-1で下しリーグ戦3連勝、10試合を残し8位にまで順位を上げ、チャンピオンズリーグ出場権獲得にもなんとか望みをつないでいた。

 

しかし、そこから4試合で再び現実を突きつけられる。ストークシティ、ウェストハムを相手にスタンフォードブリッジで引き分け再び10位に引き戻されると、チャンピオンズリーグではPSGを相手に、FA杯ではエヴァートンを相手に、それぞれ敗退を強いられてしまった。

 

そのため4月の代表戦ウィークが明けてシーズンが残り8試合となっても、降格争いからは脱したものの、欧州大会出場権獲得は非現実的、なんの目標もない時間が続いた。

 

こうしてプレミアリーグ連覇を目指したシーズンは、儚くも幕を閉じたのだった。アストンヴィラやボーンマス相手には快勝こそ収めたが、リヴァプール戦、レスター戦ではリードも虚しくドロー、サンダランドにも敗れ、スウォンジー戦、マンチェスター・シティ戦では見せ場すら作れないまま終わった。

 

いま振り返ってみると、あれからのチームに起こったいい思い出なんてものは2つくらいだ。トッテナム相手のホームゲーム無敗記録を貫き、レスターの優勝を決めたエデン・アザールのゴール、そしてアントニオ・コンテ新監督就任のニュースだ。

 

あれから1年、今は何もかもが違う。

 

2015/16シーズンは勝ち点50の10位でシーズンを終えたが、今のチームは28試合で勝ち点69、10試合を残し、2位に10ポイント差をつけて首位を走っている。

 

昨シーズンはリーグ戦最後のホームゲーム10試合でわずか1勝しか記録できなかったチームは、現在ホームでリーグ戦10連勝中だ。

 

さらに昨年は4月半ばまでゴールのなかったエデン・アザールも、今シーズンはここまで11ゴールを記録。相手守備陣を切り裂く絶対無二の武器として、再び輝きを放っている。

 

昨年4月と比べると、今のチェルシーには希望が溢れている。代表戦ウィークが明けた今も、シーズン終了までどのように戦ってくれるか、ワクワクが止まらない。

 

まだシーズン10試合を残してあれやこれや夢想するのは時期尚早かもしれないが、3シーズンで2度目となるリーグ優勝、そしてクラブ2度目のダブル達成は決して夢物語ではない。

 

コンテが率いるいまのチームは、この先必ずタイトルをもたらしてくれるだろうという期待を感じさせてくれる。このまま優勝へ駆け抜けて行く可能性は高いだろうが、ここは謙虚に、驕ることなく、タイトル獲得については"いつ"ではなく"もしも"で考えるようにしたい。

 

しかしそれでも、2015/16シーズンがああだっただけに、もしも今シーズンをタイトルで締めくくれたら、と思わずにはいられないのが人情である。