PK成功の歩み

ノリッチ戦では全員成功でPK戦を制したチェルシー。この数字は、決してまぐれではない。

 

FA杯3回戦再試合、チェルシーはウィリアン、ダヴィド・ルイス、セサル・アスピリクエタ、エンゴロ・カンテ、エデン・アザールがミスなくPKを沈め、勝ち抜けを決めた。

 

極限状態で勝敗を決するPK戦は、ときにくじ引きのようなもの、と言われることもある。

 

しかしブルーズにとって、PK戦で全員成功したのはこれが6回目。鉄の心臓を持った猛者たちが、あの日のピッチに立っていたのだった…

WBA  1985年11月13日

フルメンバーズカップは開催期間も短く、そこまで大きな大会というわけではなかった。それでも当時のチェルシーにとっては、数少ないウェンブリーへの切符、そしてトロフィーを手にする機会だったのだ。そしてこのとき、ウェストブロムを相手にPK戦を制していなければ、トロフィーを掲げる夢も儚く散っていた。2点差を追いつくと、試合はPK戦へ。すると今回のノリッチ戦同様、守備陣が活躍。コリン・ペイツ、デイル・ウッド、デイル・ヤスパーに加え、ナイジェル・スパックマン、コリン・リーと全員決めて勝ち抜けとしたのだった。

ニューカッスル 1996年1月7日

マーク・ヒューズのゴールでリードも、追加タイムにレス・ファーディナンドの同点弾を許し、FA杯3回戦は再試合へ。その10日後、チェルシーは2度のビハインドにも負けず、デニス・ワイズ、そして89分のルート・フリットの同点弾で決着はPK戦に持ち越された。一度は通常のPKを決めたニューカッスルのピーター・ベアズリーだったが、この時はバーに当ててしまうと、スティーヴ・ワトソンのPKはケヴィン・ピーコックが防いでチェルシー優位に。ワイズ、デイヴィッド・リー、ガヴィン・ピーコック、エディ・ニュートンと全員が決めて勝ち抜けするも、準決勝でマンチェスター・ユナイテッドに敗れている。

ブラックバーン・ローヴァーズ 1997年10月15日

1997/98シーズン、ウェンブリーでミドルズブラを下し、リーグ杯を手にしたチェルシー。しかしこのタイトルも、最初のPK戦で敗退に追い込まれる可能性もあったのだ。3回戦の相手は、ブラックバーン。この日はロベルト・ディ・マッテオが同点弾とするも、追加タイムでジャンルカ・ヴィアッリが退場。しかし今回もチェルシーはPK戦でフランク・ルブーフ、フランク・シンクレア、スティーヴ・クラークとまたまた守備陣がネットを揺らし、最後はマーク・ニコルズが決めてウェンブリーへの快進撃の狼煙を上げたのだった。

イプスウィッチ・タウン 1998年1月7日

そんなブラックバーン戦から2つ駒を進めたチェルシーは、またもPK戦を強いられる羽目に。今回はトーレ・アンドレ・フロー、グレアム・ルソーのゴールでリードも、追いつかれてのPK戦。それでも今回も、ルブーフを先頭にジャンフランコ・ゾラ、ロベルト・ディ・マッテオ、マーク・ヒューズが決めて勝ち抜けとしたのだった。

マンチェスター・ユナイテッド 2009年8月9日

ウェンブリーでのPK戦で全員成功をおさめたのは1度。FA杯にプレミアリーグのダブル達成を果たした2009/10シーズンの頭、コミュニティシールドでのことだ。この時も終盤の同点弾に泣き試合がPK戦へと持ち込まれると、フランク・ランパード、ミヒャエル・バラック、ディディエ・ドログバ、サロモン・カルーがネットを揺らす。一方でペトル・チェフはライアン・ギグス、パトリス・エヴラを防ぐ活躍で10年ぶりとなるPK戦でのタイトル獲得を手繰り寄せたのだった。