ステップアップ:ネイサン・バクスター

ローン組の中でも最年少となるネイサン・バクスターは今シーズン、イスミアンリーグ所属のメトロポリタン・ポリスにて22試合に出場し、1月からはナショナルリーグのソリハル・ムアーズへと移っている。

7歳からチェルシーでプレーしているゴールキーパーにとって、2016/17シーズンの経験はどう映っているのだろうか...

 

17歳で7部でのプレーに挑戦となったけど、一体どうして?

実はずっと考えていたことなんだ。チェルシーでゴールキーパーをやっていても、なかなかプレー機会は得られないんだ。夏はファーストチームと一緒にロサンゼルスへ行って、エンリケ・イラーリオからそろそろ勝負すべきだって言われたんだ。昨シーズンはいい形でシーズンを終えたし、U21チームでもデビューして、FAユース杯でも活躍できた。だからクラブと話をして、今回のステップアップを決めたんだよ。
 

チェルシーアカデミーと、メット・ポリスとの違いは?

このレベルでは、ユース杯もUEFAユースリーグも関係ないんだ。大切なのは、目の前の勝ち点3。当時は監督解任の噂も出ていて、とにかくギリギリの状況だった。だからこそクリーンシートを重ねればボーナスも出て、生活も少しは潤ったんだ。

 

例えばユースチームでミスを重ねても、ジョディ・モリスがクビになることはない。だからこのプレッシャーの中で経験を積めたのは大きい。ピッチに出て自分たちが格下だって感じたのは、初めての経験だったね。

 

イスミアンリーグを選択した理由は?

アカデミーのGKコーチと話をしたり、各ディヴィジョンでプレーしたサンダランドのジョーダン・ピックフォードなんかを参考にした。ゴールキーパーとしての成長もそうだけど、ローンに出て試合経験を積むことも大切だった。単なるユース上がりではなくて、100試合くらい経験したかのような貫禄を身につけたかったんだ。

 

メット・ポリスとはパートタイムの契約だったから、チェルシーで練習する機会は多かった。週に何度かコブハムに行くことはあったし、ジムでワークアウトもしつつ、週に2回の試合をこなす。いい経験になったね。

昨シーズンのFAユース杯でプレーするネイサン・バクスター

メトロポリタン・ポリスでは降格争いを経験したね

加入した頃のチームは最下位に沈んでいたけど、移籍した時には降格圏から4つ上の順位まで浮上したんだ。これに貢献できたのは自信に繋がったよ。昨シーズンよりも多くの試合に出られたし、すごく良い経験が積めた。10回、100回のトレーニングよりも貴重な経験になったね。

 

本当にすべてが成長に繋がった。ピッチ外のドレッシングルームでもね。そしてこの頑張りが認められてクリスマス後にナショナルリーグ挑戦が認められたんだ。

 

シーズン途中に違うディヴィジョンのクラブに移籍になったけど、イングランドフットボール界のピラミッドでいうと40チーム以上を飛び越えたことになるよね

2つのリーグの飛び級は変化が大きかった。FA杯で躍進したリンカーン・シティ、サットン・ユナイテッドと対戦することになったんだからね。試合のレベルは明らかに高くなったし、観客の熱量も桁違い。ピッチに立っているのはプロ契約の選手だらけになるから、フィジカルコンタクトも激しく、フットボールの質もグンと上がったね。

 

ここでは壁にぶつかった。ポリスでは17歳という年齢だけで驚かれたけど、ソリハル・ムアーズではそれは通用しなかったんだ。すでに2人のキーパーがいたし、そのうちの1人は100試合以上の経験のある選手だった。すぐにナショナルリーグではなく、一度ポリスに移籍したのは正解だったかな。

 

キーパーとして成長するためにローン修行に出たと言ったけど、最も成長したと感じるのはどのポイント?

自信を持ってプレーできるようになったかな。チェルシーアカデミーでトレーニングする時でも気持ちは違う。後方からのビルドアップには慣れていたけど、ロングボールという新しいパターンも覚えた。ボールに触れる機会が増えたから、キックをするシーンも多くなったしね。

 

キーパーは後方から4バックをコントロールすることが求められる。10代の自分にとってはハードルが高かったけど、3、4日ごとに試合重ねて徐々に指示を飛ばせるようになった。クロスへの対応も改善されたね。ナショナルリーグでシーズンを終えるなんて思ってもみなかったけど、たくさんのことを学ばせてもらった。

 

ムアーズは今シーズン残り2試合だけど、降格争いの真っ只中だよね

ローン移籍したら、もうそのクラブの一員として動いていくことが大事。今はチームが残留するために全力を注いでいるし、これを達成すればクラブにとって大きなこと。ここまではハードワークできているし、結果も残してきた。残りのシーズンはコンディション維持が求められるね。