UEFAチャンピオンズリーグ:2011/12

2012年5月、チェルシーは欧州王者になる夢を実現させた。決勝の舞台は、対戦相手であるバイエルンのホームであるアリアンツアレーナ。120分の死闘の末、PK戦を制したチェルシーがチャンピオンズリーグ王者となった。

決勝戦は簡単な試合ではなかった。チェルシーは主力の4選手(ブラニスラフ・イバノビッチ、ラウール・メイレレス、ラミレス、ジョン・テリー)を欠いて試合に臨んだが、試合終盤までバイエルンの攻撃をシャットアウトすることに成功。しかし83分、トーマス・ミュラーのヘディングシュートにより、チェフの牙城が破られてしまう。

苦しい状況に追い込まれたチェルシーだったが、88分に右CKを獲得。キッカーを務めたマタのクロスを、ニアサイドのドログバが頭で押し込んで、値千金の同点弾を奪った。

延長戦で、チェルシーはバイエルンにPKを献上することになったが、ロッベンのシュートはチェフがしっかりとブロック。延長を含めた120分間でもゴールは生まれずに、勝敗はPK戦に委ねられることになった。すると、ここでもチェフが素晴らしい活躍を見せる。バイエルンは1番手のフィリップ・ラームがPKに成功。対するチェルシーは1番手のマタが外してしまい、バイエルンが一歩リードを掴む。しかし、バイエルンの4番手のイビツァ・オリッチと5番手のバスティアン・シュバインシュタイガーのシュートをチェフが立て続けにストップし、チェルシーが逆転に成功する。最後は、チェルシーの5番手を務めたドログバが、冷静にノイアーの逆を突いてゴールネットを揺らした。この結果、チェルシーがクラブ史上初めてチャンピオンズリーグの優勝を果たしている。

このシーズンのチャンピオンズリーグは、9月のレバークーゼン戦から始まった。ホームで2-0と快勝したチェルシーは、続くアウェイでのバレンシア戦で1-1と引き分けてしまう。

第3戦、第4戦はゲンクと対戦し、ホームで5-0の勝利、アウェイで1-1のドローと最下位相手に勝ち点6を奪えなかった。さらにレバークーゼンとのリターンマッチでは1-2で敗戦を喫し、決勝トーナメント進出は厳しい状況となった。

しかし、最終節でバレンシア相手にホームで3-0と快勝。さらにレバークーゼンがゲンクと引き分けたためにグループ首位でノックアウトステージに進出することになった。

決勝トーナメントに進んでからもチェルシーの道のりは多難だった。1回戦でナポリと対戦したチェルシーは、アウェイで行われた1stレグを1-3で敗れてしまう。ところがスタンフォード・ブリッジで迎えた2ndレグを4-1の勝利を収め、2試合合計で5-4としたチェルシーガ次のラウンドへと駒を進めた。

準々決勝ではベンフィカと対戦したチェルシーは、ホーム&アウェイ共に勝利した。そして、準決勝では2011年の欧州王者であるバルセロナと激突。スタンフォード・ブリッジで行われた1stレグは、ドログバが数少ないチャンスを生かし47分にゴール。チェルシーは、1-0でバルセロナに勝利した。スペインで迎えた2ndレグは、12分にギャリー・ケイヒルが負傷交代の不運に見舞われると、37分にはテリーがレッドカードを受けて退場。守備の要である2選手を欠くこととなったチェルシーは、セルヒオ・ブスケッツ(35分)とアンドレア・イニエスタ(43分)にゴールを奪われて、バイエルンに合計スコアで逆転を許すことになった。それでも45分にフランク・ランパードからの絶妙なスルーパスを受けたラミレスが、起死回生のアウェイゴールを奪うことに成功した。

アウェイゴールのアドバンテージを獲得したチェルシーだったが、後半に入ると数的優位のバルセロナに押し込まれる展開が続く。PKを献上するピンチにも苛まれたものの、リオネル・メッシのシュートミスに助けられる。すると、90分にハーフウェイライン付近でボールを受けたフェルナンド・トーレスがドリブルで持ち上がり、ビクトール・バルデスからゴールを奪取。試合は決し、チェルシーがチャンピオンズリーグの決勝へと駒を進めることとなった。