FA杯:1970

1970年のクラブ史上初となるFAカップ制覇は、チェルシーサポーターの心の中に鮮明に残っていることだろう。

この偉業は、ライバルのリーズ・ユナイテッドから獲得した忘れがたいタイトルだった。

ウェンブリーで行われた決勝戦は、2-2のドローに終わって再試合。数日後にオールド・トラフォードで開催された再試合は、ウェンブリーの決戦よりも激しい試合となった。

前半にミック・ジョーンズのゴールで先制を許したチェルシーだったが、その12分に同点とする。チャーリー・クックのクロスから、この大会の全試合でゴールを記録していたピーター・オスグッドが見事なダイビングヘッドを決めた。

試合は同点のまま終盤を迎える。すると試合残り1分前、ラン・ハッチンソンが得意のロングスローを送ると、ファーサイドに送られたボールをデイブ・ウェブが決めて試合終了。チェルシーはクラブ史上初となるFAカップのトロフィーを掲げた。

決勝までの道のりは、スタンフォード・ブリッジでバーミンガムを3-0で破る快勝から始まった。

続いてホームで行われたバーンリー戦は、オスグッドとジョン・ホリンズのゴールでチェルシーが2点のリードを得る。しかし、試合終盤の残り10分間でタフ・ムーアに2ゴールを奪われ、同点とされてしまった。

延長戦に突入した試合は、両者ともに1ゴールずつ奪って1-1のまま経過。それでも結局、チェルシーがトミー・ボールドウィンとピーター・ホースマンのゴールで勝ち越し、試合を終わらせた。

5回戦は、チェルシーと同じロンドンのクラブであるクリスタル・パレスとセルハースト・パークで対戦。難しい相手であったが、オスグッド、ジョン・デンプシー、ホースマン、ハッチンソンのゴールで4-1の勝利を収めた。

準々決勝では、再びロンドンのQPRとロフタス・ロードで対戦した。7分にウェブのゴールで先制したチェルシーは、その1分後にオスグッドのゴールで点差を広げた。

元チェルシーのテリー・ヴェナブルズにPKで1点を返されたが、後半にオスグッドが2ゴールを挙げてハットトリックを達成。結局、4-2でチェルシーが勝利を収めた。

準決勝では、荒れたピッチ状態のホワイト・ハート・レーンでワトフォードと対戦。決勝を懸けた一戦は、3分にウェブのゴールで先制したが、すぐに同点とされてしまう。

しかし、同点のまま迎えた後半にチェルシーは強さを発揮した。オスグッド、ハッチンソン、ホースマンらのゴールで4ゴールを奪ったチェルシーは、5-1と快勝を収めて決勝進出を果たした。