リーグカップ:2004/05

いくつかのトップチームがカーリングカップ(リーグカップ)でローテーションを採用していたものの、チェルシーはそれを行わなかった。チェルシーの新指揮官ジョゼ・モウリーニョは、就任初期の段階でトロフィーを獲得することの重要性を理解していたからだ。

 

10月下旬に行われた3回戦のウェストハム戦をマテヤ・ケジュマンのゴールで突破したチェルシー。続く4回戦は延長戦の末にエイドゥル・グジョンセンとアリエン・ロッベンがゴールを奪い、ニューカッスルを退けてベスト8進出を決めた。

 

準々決勝で実現したフルアムとのウェストロンドン・ダービーは、ダミアン・ダフのゴールで先手を奪うも、その20分後にブライアン・マクブライトに同点ゴールを許してしまう。だが、試合終了間際にフランク・ランパードが貴重な勝ち越しゴールを決めて、マンチェスター・ユナイテッドの待つ準決勝へと辿り着いた。

 

この準決勝で両者は決して力を抜くことはなかった。モウリーニョはこの2戦に現状のベストメンバーを送り込んだ。(GKは、正GKのペトル・チェフではなくカップ戦要員のカルロ・クディチーニが起用された)対するアレックス・ファーガソンも、出場停止明けのウェイン・ルーニーを起用してきた。

 

非常に拮抗した1stレグは互いに譲らず、ゴールレスドローとなった。そのため、両者の決着はオールド・トラフォードで行われる2ndレグに委ねられた。

 

ランパードのゴールで先制に成功したチェルシーだったが、迎えた後半の半ばにライアン・ギグスに同点ゴールを許す。しかし試合終了6分前、ダフがチームを決勝の地・カーディフに導く値千金の勝ち越し弾を決めた。

 

迎えた決勝の相手はリバプール。そして、このときから彼らとの激しいライバル関係が始まった。

 

この決勝戦でチェルシーは思わぬ展開を強いられる。開始45秒でジョン・アルネ・リーセにボレーシュートを決められて、いきなり先制を許した。だが試合終盤、リバプールのキャプテンであるスティーブン・ジェラードが、自らのゴールにヘディングシュートを決め、チェルシーに延長戦を戦うチャンスを与えてくれた。

 

モウリーニョはこの瞬間、スタンドに向けて唇に人差し指を当てる挑発的なジェスチャーをしてしまった。だが、この行いがその後のディディエ・ドログバ、ケジュマンによる立て続けのゴールを妨げるようなことはなかった。

 

試合終了間際にアントニオ・ヌネスが決めたヘディングでのゴールは、チェルシーに少なからず緊張感をもたらした。しかし、チームはクラブ史上最も成功を収める期間をスタートさせるために必死でリードを守り切った。

 

リーグタイトルはその数カ月後に訪れることになる。だがモウリーニョの下、優秀なタレントたちが一丸となって戦い、初めて掴んだトロフィーの重要性は過小評価すべきではない。