プレミアリーグチャンピオン:2004/05

ポルトをヨーロッパチャンピオンに導いた実績を引っさげて、ジョゼ・モウリーニョがクラウディオ・ラニエリの後任としてチェルシーの指揮官に就任した。自らを“スペシャル・ワン”と評する男が就任したとき、何か大きなことが起こる予感があった。

スタンフォード・ブリッジで行われたマンチェスター・ユナイテッドとの開幕戦を1-0で勝利し、最高のスタートを切ったチェルシーは、前シーズンのリーグチャンピオンのアーセナルとともに10月中旬まで無敗を維持した。

その後、ニコラ・アネルカのPKでマンチェスター・シティとのアウェイゲームを落としシーズン初黒星を喫するも、そこから4連勝を記録してチームは見事に立ち直った。そして、11月下旬にはアーセナルを抜き首位に立った。ケガによって序盤戦を欠場していた新戦力のアリエン・ロッベンも、その頃には自慢のスピードを発揮していた。

12月のハイバリーへの遠征では、新キャプテンのジョン・テリーとエイドゥル・グジョンセンのゴールで2位のアーセナルと2-2で引き分け、敵地で貴重な勝ち点を獲得。そして、2005年の元日に行われたアンフィールドでのリバプール戦に勝利すると、アーセナルとの勝ち点差は“5”に広がっていた。

さらに、アーセナルがボルトンに敗戦を喫した同日にホワイト・ハート・レーンでのトッテナム戦に勝利したことで、その差はさらに広がった。その翌節のブラックバーン戦は苦しいゲームとなるも、序盤のロッベンのゴールとペトル・チェフのPKストップの活躍もあり1-0で勝利。この貴重な勝利は、久方ぶりのリーグ優勝に向けてチームに大きな自信を与えた。

ただ、その次のシティとの一戦はゴールレスドローに終わり、少なからず失望を味わったチェルシーだが、その頃には2位との勝ち点差が“9”に開いていた。

キャロウ・ロードで行われたノリッジ戦は1点のリードを追いつかれて肝を冷やしたが、試合終盤にマテヤ・ケジュマンとリカルド・カルバリョにゴールが生まれ、何とか押し切った。また、チャンピオンズリーグのバルセロナ戦での勝利で勢い付くチームは、WBAとクリスタル・パレス、サウサンプトンを続け様に撃破し、4月の上旬には2位との勝ち点差を“13”にまで広げた。そして、モウリーニョ率いるチェルシーの50年ぶりのリーグタイトル獲得を遮るものは何もないように思われた。

続くバーミンガム戦とアーセナル戦は2戦連続ドローに終わり、優勝に向けて足踏みとなった。しかし、4月30日に行われたボルトンとのアウェイゲームを2-0で勝利し、50年ぶりのリーグ優勝を成し遂げた。フランク・ランパードはこの試合で2ゴールを記録し、シーズン20ゴールを達成している。

このシーズンの影のヒーローと言われたクロード・マケレレは、チャールトン戦でPKを失敗するも、試合終了間際にシーズン唯一のゴール記録。続くユナイテッドとのビッグマッチでは、チアゴ・メンデスの豪快なミドルシュートを皮切りにオールド・トラフォードで3ゴールを奪って完勝した。

このシーズンにチェルシーは多くの記録を打ち立てた。勝ち点95と15失点は、未だに破られていないプレミアリーグ記録である。さらにチェルシーはこの翌シーズンにリーグ連覇を成し遂げている。